IPX規格と懐中電灯の防水性能

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防水

“IPX”とは水の侵入に対する保護等級を表す規格で、懐中電灯では製品の防水性能を表すために使用されています。ここではフラッシュライトの防水性能に関わるIPX規格について詳しく説明します。

保護等級とその内容(wikipediaより)

保護等級 内容
0級(IPX-0) 特に保護がされていない
1級(IPX-1) 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴I形)
2級(IPX-2) 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防滴II形)
3級(IPX-3) 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない(防雨形)
4級(IPX-4) あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)
5級(IPX-5) あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない(防噴流形)
6級(IPX-6) あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない(耐水形)
7級(IPX-7) 一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない(防浸形)
8級(IPX-8) 継続的に水没しても内部に浸水することがない(水中形)

IPX-8は最高等級ではない点に注意

フラッシュライトに多いのはIPX-8です。上記の表では最も高い保護等級といった印象を受けますが、実はそうではないので注意が必要です。

wikipediaによると、IPX-8の検査基準は明確に定められておらず、検査するメーカー等が任意に定めた基準を元にするそうです。

ということは、

IPX-8 = 自社の検査をパスした

という単純な意味に捉える必要があります。要するに、”IPX-8″はメーカー任せの防水性能表示ということですね。この点を頭においておきましょう。

当店のIPX-8表示

IPX-8がこれほど曖昧な表示である以上、当店としては懐中電灯の仕様欄に、ただ「IPX-8」と表示するのは無責任だと考えます。

従って、当店ではメーカーが防水性能をIPX-8としている商品については、メーカーが補足表示している「水深2m」などの検査条件を、商品ページでも表示するようにしています。

IPX-8に補足表示しているこれらの条件も、懐中電灯の大切な性能の一つなので十分にご理解ください。

ちなみに。。例えばIPX-8(水深2m)の場合

IPX-8には明確な検査条件が定められていません。また、予め定められているIPXの基準には「水圧」とは別に「噴流」という明確な項目があります。

噴流とは変化する水圧、勢いのある水流と考えなければなりません。一定の水圧環境下における水圧や水流の変化とは、水中での使用に他なりません。

懐中電灯にIPX-8を表示しているメーカーが、噴流についての表示をしないということを総合的に考慮すると、私たちユーザーはIPX-8に対して以下のように理解するべきでしょう。

IPX-8(水深2m)= 水深2mの水槽の底にそっと置いても製品に浸水がない

これ以外の条件では、製品に水の侵入が起こりえると解釈してください。

例えば、膝ほどの深さの川に懐中電灯を胸元から落とした場合、懐中電灯の着水の瞬間には落下による速度がついているため、部分的に大きな水流を受ける可能性があり、水が侵入するかもしれません。

例えば水深1.5mの深さに潜水し、水中ライトとして使用した場合、ライトを動かすことによって瞬間的に様々な水流を受けるため水が侵入するかもしれません。

こういった考え方から、IPX-8(水深2m)の最も適した解釈としては「水しぶきがかかったり、雨に濡れたりしても壊れない」という程度に考えておきましょう。

くれぐれも、水深2mまで使えると勘違いして夜のシュノーケリングに持って行かないように!あと、滝や流れの速い川なども予想外にすごい水圧なので、たぶん壊れます。

完全な防水ライトが良いという方はダイバー用の潜水ライトをご検討ください(^_^;)

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